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大通どうぶつ通信 vol.7

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「熱中症について」


はじめに
日本の夏は年々暑くなっているように感じます。特に今年は異常な暑さが続いていて、人もペットたちもバテ気味になってしまいますよね。
この暑さの中、特に注意しなければいけないのが熱中症です。連日ニュースなどでも話題になっていますが、人と同様、わんちゃん、ねこちゃんたちにとっても熱中症は非常に怖い病気です。
熱中症は、高温多湿の環境下に長時間のいることが原因で起こります。例えば炎天下でのお散歩(特にアスファルトのお散歩コース)、冷房をつけずに閉め切った車内や自宅での留守番などがあげられます。わんちゃん、ねこちゃんたちは人と違い汗腺の発達が悪く、汗をかかないので主に呼吸による換気で体温調節をします。この体温調節がうまくいかず、熱中症による高体温(40.5℃以上)になってしまうと、最悪の場合では多臓器不全で亡くなってしまうこともあります。
では具体的に熱中症の原因や症状、対策についてお話します。

熱中症の原因

① 高温環境
・直接的な熱への暴露(炎天下のお散歩で直射日光を浴びるなど)
・車内での置き去り
・冷房をつけていない室内
・ドライヤーによる熱など

② 熱の放散がしづらい状態
・心疾患、呼吸器疾患、脱水などがある子
・短頭種、大型犬、肥満、高齢、興奮しやすい性格の子
・抗ヒスタミン剤、フェノチアジン系の薬剤を投薬している子
・過度の運動
・不安によるふるえ、努力性の呼吸
・けいれん発作
上記のような状態の子は、高温環境下ではより熱中症になりやすいですし、高温環境でない場合でも熱中症を起こす可能性があります。

熱中症の症状
軽度の熱中症では、パンティング(口をあけて舌を垂らしハッハッと呼吸する様子)や脱水が見られます。
それを超えて41℃の高熱が持続する中程度から重度になると、各臓器(脳、心臓、腎臓、肝臓、消化管、血液、筋肉)の細胞障害が起こり、筋肉のけいれんや虚脱、意識レベルの低下、頻呼吸、粘膜の蒼白、血尿など様々な症状が見られます。
ご自宅のわんちゃん、ねこちゃんの様子がおかしいとき、
・体が異常に熱い
・呼吸が早い、ガアガアといびきのような呼吸をする(特に短頭種の子)
・ぐったりして意識が遠い
などの症状が見られた場合、熱中症を起こしている可能性があります。

熱中症の治療および処置
熱中症の治療は見つけ次第、高体温を正常体温に戻すことが重要です。これには、動物のからだを冷水で濡らすこと(シャワーが良い)と動物の直腸温をこまめに測ることが必要です。
首や脇、内股など大きな血管のある部位を重点的に冷やすことで効率よく体温を下げることが出来ます。
これらの部位に保冷剤を当てたり、からだ全体にシャワーで冷水をかけたりして冷やします。また、室内の風通しを良くし、湿度を下げることも重要です。
こまめに直腸温を観察し、39.5℃から38.5℃の間になったら冷却を中止します。わんちゃん、ねこちゃんたちの体温は38.0℃くらいが正常ですから、これ以上下げると逆に低体温になってしまい危険です。また正常体温になっても意識がもうろうとしている、立ち上がれなくてぐったり横になっている、などの場合にはすぐに検査が必要です。熱中症を疑う症状を見つけた時には、からだを冷やした後、すぐに受診してください。

最後に
近年は、お散歩などの外出時や車内での置き去りに注意することで、熱中症を未然に防げるケースが多くなりましたが、逆に増えてきたのが室内での熱中症です。猛暑日が続く際には、日中は冷房をつけ、風通しの良い場所の確保してあげてください。 熱中症は未然に防げる疾患である一方で、健康な子でも成り得る危険な疾患です。お散歩は涼しい時間帯に行く、十分なお水を準備してあげる、室内に涼しい場所を確保してあげるなど、わんちゃん、ねこちゃんたちがいる環境に注意してあげながら、楽しい夏を過ごしましょう。


次回は去勢・避妊手術についてです。お楽しみに。


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