1. 原因 ~原因としてあげられる主なもの~ ① 先天性
原発性と続発性に分かれます
M.シュナウザー、ウェスティー、キャバリア、アメリカンコッー猫では稀ですが、バーマン、ヒマラヤンなどで報告があります。
・原発性:水晶体の混濁のみの異常。突然変異や母体の感染症から
・続発性:小眼球症・小水晶体症・水晶体欠損・瞳孔膜遺残などの形態的な異常。
② 遺伝性
若~中齢での発症が多く、好発犬種はT.プードル、M.シュナウザー、ビションフリーゼ、アメリカンコッカー、G.レトリーバー、ボストンテリアなど。水晶体後嚢の混濁から始まります。若齢ほど進行は早く、ぶどう膜炎の併発が多いとされています。
猫では稀ですが、ペルシャ、ヒマラヤン、ロシアンブルー、ブリティッシュ、ベンガルなどで報告があります。
③ 代謝性
おもに糖尿病による白内障のことです。糖尿病性白内障の進行は極めて速いとされています。糖尿病と診断されて6ヶ月後に約半数、1年後には約7割が白内障と診断されたという報告があります。初期に糖尿病のコントロールをすることで発症や進行を遅らせることはできますが、一度混濁して白くなった目は治りません。
また腎不全や甲状腺機能低下症による低カルシウム血症も白内障の原因とされています。