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大通どうぶつ通信 vol.3

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「フィラリア症について」


はじめに
フィラリアは、蚊を介して血管内の心臓や肺動脈に寄生する寄生虫です。わんちゃんでよく知られている病気ですが、実はねこちゃんも感染する可能性がある病気です。
フィラリアが寄生すると血液の流れが悪くなり、からだに様々な障害を及ぼします。重篤な感染の場合には、命の危険性を伴います。

感染のながれ
フィラリアに感染しているわんちゃんやねこちゃんの血液には幼虫(ミクロフィラリア)がいます。蚊が血を吸う際に、これを一緒に吸い込んでしまいます。そして、その蚊が感染していないわんちゃん、ねこちゃんの血を吸う際に、からだの中にミクロフィラリアが入ってしまうことで伝染していきます。

症状
わんちゃんの症状として、元気・食欲がない、咳をする、痩せる、呼吸が苦しいなどあげられます。また、症状が進行してくると血を吐く(喀血)、お腹のはり(腹水)、血尿(血色素尿)といった症状が確認されます。しかし、初期段階ではあまり目立たないので見過ごしてしまうこともあります。また、ねこちゃんの場合は主に肺に障害が起きます。症状は咳、呼吸困難および嘔吐などですが、症状が出始めた時にはすでに危険な状態であることが多く、突然亡くなるケースもあります。ねこちゃんのフィラリア症では明確な治療法はなく、予防がなにより重要です。

治療
フィラリア症になってしまった際は、基本的にはお薬でフィラリアを駆除します。しかし重症例では手術でフィラリアを取り出さなければならない場合もあります。
どちらもリスクや動物への負担が伴いますので、そうなる前の予防が大切です。

事前の血液検査
毎年、予防薬を開始する前にフィラリアに感染してないことを確認する必要があります。その理由は、万が一すでに感染しているわんちゃんに予防薬を飲ませると、一度に大量のミクロフィラリアが駆除されるため、ショック症状を起こし、最悪の場合は死に至ることがあるからです。
また途中の投薬やシーズン最後の投薬を忘れてしまうと、フィラリアに感染してしまう危険性が高まります。1回の投薬を忘れてしまうだけで、心臓への寄生を許してしまうこともあります。シーズン途中の投薬でご心配なことがある際には投薬前にご相談ください。

予防薬および期間
お薬は毎月1回投与し、幼虫の段階でフィラリアを駆除し、フィラリア症にならないように予防します。当院では4月から11月の予防を推奨しています。
わんちゃんには細粒、錠剤、チュアブルをご用意してます。
ねこちゃんにはスポットタイプのお薬をご用意しています。
体重によってサイズやお値段が異なりますので、詳細はご来院時にご相談ください。

最後に
フィラリア症は健康なわんちゃん、ねこちゃんにも突然起こりうる疾患です。しかし、一方で、適切な予防で確実に感染を防げる疾患でもあります。そのため、シーズン内での適切な予防を心がけましょう。

次回の大通どうぶつ通信は、わんちゃんの歯周病についてです。おたのしみに。





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